2026.08.28
資金調達
創業融資を成功させる3つの要素とポイント
創業融資をスムーズに受けるためには、金融機関が重視する3つの重要な要素を押さえる必要があります。
本記事では、具体例を交えながら各要素の詳細と成功のポイントを解説します。
金融機関が重視するのは、次の3点です。
①自己資金、②ビジネスの経験、③事業計画がよく考えられているか
自分はどうかチェックしてみてください。
その1:創業に必要な自己資金はあるか、コツコツと準備してきたか
創業に必要な資金の30%程度を自己資金として用意することが推奨されています。
これは、融資申請者の計画性や責任感を示すために非常に重要です。
自己資金で評価につなげるためのポイント
①30%以上の自己資金を準備すること
創業に必要な額をきちんと把握し、自己資金が十分にあると評価は高まります。
例:Aさんは飲食店開業に必要な1,200万円のうち、自己資金として500万円を準備しました。その堅実さが評価され、無事700万円の融資を受けることができました。
②計画的な貯蓄の実施
創業資金を準備するためには、早めの計画的な貯金が必要です。
継続的に資金を集めてきた姿勢はプラスの評価につながります。
専用口座をつくっておくと、その努力が目に見えやすいでしょう。
例:Bさんは5年後のカフェ開業を目指し、毎月5万円を貯蓄しました。
その結果、300万円の自己資金を用意し、融資審査が円滑に進みました。
③見せ金ではないことを証明できること
自己資金だけでは足りない場合、親族などからの借入れをすることもあります。
その際、親族からの借入であっても借用書や金銭消費者契約書などを作成することをおすすめします。一時的にお金を借りて、自己資金を大きく見せる「見せ金」ではないと証明するためです。
例:Cさんは親族から150万円を借り、契約書を作成し返済計画を明確にしたことで、金融機関の信頼を得ました。
創業融資は自己資金がなくても申し込めると書いてあるぞ、という方へ
制度上はそうです。ただし実態は異なります。
2024年に日本政策金融公庫の創業融資の制度が改定され、従来あった「融資額の1/10を自己資金で用意しておくこと」という条件が無くなっています。
しかし、これを額面通りに受け取ってはいけません。
たしかに、日本政策金融公庫は、国が100%出資する金融機関で、「創業者を増やしたい」そのために間口を広げたい。という意図があるのかもしれません。
中には、自己資金を持っていなくても融資を受けられる方もいらっしゃると思います。
ただし、それはかなりハードルが高いことだと理解してください。
全額政府が出資する金融機関とはいえ、融資相手が倒産することは避けたいものです。
そう考えると、かなり経験があって、すでに継続的な取引のある顧客がいる場合など、限られた条件になると想像できます。
皆さんがイメージする | 融資を受けられる | |
|---|---|---|
業務経験 | 3~5年 | 10年以上 |
売上 | 数万円からスタート | 安定している |
顧客 | これから開拓 | すでにいる |
その2:創業する事業と関連するビジネスの経験
創業する業界での経験(斯業経験)は、金融機関の審査において大きな評価ポイントとなります。理想的には5年以上の経験があると望ましいですが、経験の内容も重要です。
長ければ良いということではありません。
何をしてきたか、創業する際に求められる経験をしているか、を見られます。
Aさん | Bさん | |
|---|---|---|
経験年数 | 10年 | 6年 |
接客 | ◯ | △ |
キッチン | ◯ | △ |
マネジメント | ✕ | △ |
採用 | ✕ | ◯ |
集客 | ✕ | ◯ |
出店戦略 | ✕ | ◯ |
業務経験で高評価につなげるためのポイント
①社内でどのようなことを任せれ、評価されてきたのか説明できること
過去のプロジェクトや実績を示し、どのような課題を解決してきたかを伝えましょう。
例:Dさんは飲食業界で10年の経験があり、そのうち5年間は店長として店舗運営を担当しました。不採算店舗だったところ、看板商品の開発を実施し店舗の業績が回復。これにより、金融機関から高く評価されました。
②雇用形態ではなく、実際にしてきた業務経験をアピール
複数の業務を経験したことが評価につながります。
例:Eさんはアルバイトとして働きながら、店長をサポートする役割を担っていました。店長と同等の役割を果たしてきた経験が評価され、融資審査がスムーズに進みました。
その3:しっかりと練られたビジネスプラン
事業計画書は、金融機関にとって融資判断の重要書類です。
確実な返済が見込める計画を提示することが求められます。
また、その計画が実務を経験した方が、現場で得た情報をもとにつくられた計画だと伝わらないと評価されません。
外部の専門家に丸投げして、現場を知らないと面談で見抜かれてしまいます。
FC本部から提供される事業計画書をそのまま面談で説明し、「現場を知らない」「自分の頭で考えていない」と認定され、融資が受けられないという話をよく聞きます。
事業計画で評価につなげるためのポイント
①市場と競合の徹底調査
モデル店の分析や先輩経営者からのアドバイスを参考にすることで、計画に説得力を持たせましょう。
例:Gさんは同業他社を30件以上調査し、それを基にした詳細な計画書を作成しました。また、先輩経営者を紹介してもらい、計画に対するフィードバックを受けていました。
②売上計画の具体化
月単位だけでなく、売上の根拠が明確な計画をつくりましょう。
客数×客単価に分ける、例えば飲食店なら、1日のピーク時間と非ピーク時間の売上予測を立てましょう。
例:Hさんは、1日ごとの売上予測を立てたことで、計画の実現可能性が評価されました。
③専門家のサポート活用
経験豊富なコンサルタントや支援機関からの助言を活用することで、より効果的な計画書を作成できます。
例:Iさんはコンサルタントのサポートを受け、融資をスムーズに受けるためのポイントを押さえた計画書を完成させました。
まとめ:融資を受ける前に、自己資金・業務経験を積み、根拠あるビジネスプランを作成すること
創業融資を成功させるために押さえておきたい3つの要素は次の通りです。
自己資金の準備:計画的な貯蓄で金融機関の信頼を得る。
ビジネスの経験(斯業経験):多様な業務経験を示し、実績を強調する。
事業計画の確実性:市場調査と具体的な売上計画で説得力を高める。
これらのポイントをしっかりと押さえることで、金融機関との信頼関係を築き、スムーズな融資審査が可能になります。
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